20代の頃のわたしは、自分のことを「とんでもない性格の人間」だと思っていました。月に一度、必ず彼氏に酷い言葉を吐いて、仕事でも感情的になって、そんな自分が本当に嫌いでした。
今振り返ると、それはPMDD(月経前不快気分障害)の症状だったのかもしれません。でも当時は、PMDDなんて言葉も知らなかった。ただ「わたしって最低な人間なんだ」と自分を責め続けていました。
彼氏への攻撃的な言葉と別れ話の繰り返し
20代前半の頃、付き合っていた彼氏がいました。普段は楽しくて、信頼もあって、一緒にいると落ち着く人でした。でも月に一度、わたしは別人のように彼を攻撃していたんです。
「純粋なあなたがこんな私といるのは可哀想」
「遠距離だし、申し訳ない」
「もう別れよう」
そんな酷い言葉を、まるで相手を傷つけることが目的のように投げつけていました。彼は困惑して、なんとかわたしの機嫌を直そうとしてくれる。でもわたしは、その優しさすらも攻撃の材料にしてしまっていました。
そして数日後、嘘のように気分が戻るんです。「なんであんなこと言ったんだろう」「彼は悪くないのに」って、今度は自分を責めるようになる。この繰り返しでした。
転職を繰り返した20代
20代中盤からずっと、仕事にも影響がありました。いつもより、不機嫌な上司や先輩のことが気になって行きたくなくなったり、理不尽なことが許せなかったり。
朝起きても体が重い。何をやってもうまくいかない気がする。同僚の何気ない一言にも過敏に反応してしまう。そんな状態が1〜2週間続いて、「この職場は自分に合わない」と思い込んでしまうんです。
結果的に、10年間で10回以上いろんな勤務形態で転職しました。その都度「今度こそ自分に合う環境を見つけよう」と思っていたのですが、どの職場でも同じことの繰り返し。
当時のわたしは、これを「わたしが社会不適合者だから」「甘えているから」だと解釈していました。周りの友達は同じ職場で頑張っているのに、なんでわたしだけこんなに辛いんだろうって。
自分を責め続けていたうつ状態
一番辛かったのは、自分への罪悪感でした。彼氏に酷いことを言った後、転職を繰り返した後、必ず「わたしってダメな人間なんだ」という思考に陥っていました。
「普通の人はこんなことしない」
「わたしの性格に根本的な問題がある」
「努力が足りないんだ」
そんなふうに自分を責めて、どんどん気分が落ち込んでいく。食欲もなくなって、友達との約束もキャンセルして、部屋で一人で泣いている日もありました。
でも生理が来ると、また嘘のように元気になるんです。「あれ?なんであんなに落ち込んでたんだろう」って不思議に思うくらい。この波が激しすぎて、自分でも訳がわからなくなっていました。
PMDDという言葉を知った時の衝撃
転機が訪れたのは、30歳の時でした。たまたまネットでPMDDという言葉を見つけたんです。症状を読んでいくと「これ、わたしのことじゃない?」って思いました。
月経前の強いイライラ、うつ状態、人間関係への攻撃性、仕事への支障...。まさに自分が経験していたことばかりでした。
もちろん、ネットの情報だけで自己診断するのは危険だと思います。でも「性格の問題じゃないかもしれない」と思えたことで、少し心が軽くなったのも事実でした。
今だから言えること
あの頃のわたしに伝えたいのは「あなたは悪くない」ということです。性格が悪いわけでも、甘えているわけでもない。体の変化に振り回されていただけなんだって。
でも同時に、相手を傷つけてしまったことへの責任は感じています。知らなかったとはいえ、彼氏や職場の人たちに迷惑をかけてしまったことは事実だから。
今は生理周期を記録して、「この時期は気をつけよう」と意識できるようになりました。完全にコントロールできるわけではないけれど、少なくとも「またあの時期がきた」と客観視できるようになったことで、大きく変わった気がします。
もしこの記事を読んで「わたしも同じかも」と思った方がいたら、一人で抱え込まずに誰かに相談してみてください。婦人科の先生でも、カウンセラーでも、信頼できる友達でも。
わたしと同じように長い間「性格の問題」だと思い込んで苦しんでいる人が、少しでも楽になれたらいいなと思います。
本記事は個人の体験と公開情報をもとに書いています。医療的判断は必ず医師にご相談ください。